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I隊員の怒り

I隊員がめずらしく仕事の愚痴を言い出した。それも激しいものだった。

中央区勝どきでのインロック。現場に行くまで車両は不明であった。受注時に「カギを閉じ込んだから来て欲しい」で、一方的に切られてしまったらしい。時間通りに到着すると、そこには有名な引越し屋さんが待っていた。I隊員は、手順通りにご本人確認と作業説明に入ろうとした瞬間、お客さんは「そんなものはいい。急いでいるから早く開けろ!」と詰め寄った。

お客さんの気合に押されたI隊員は、ご本人確認後すぐ作業に入った。作業中お客さんから怒号が連発する。「プロならすぐ開けて当然だろ!」「こっちは場所取りで急いでいるんだ!」集中力を欠いたI隊員は何度か作業を中断せざるを得なかった。「こっちは完璧な段取りでやっているプロなんだ!」「先方との約束に遅れたらおまえのせいだ!」記憶に残る”つっこみ”を拾っていても、およそ作業どころではなかったようだ。

事前から現金でのお支払いはご了承済みであった。開錠したとたん車に飛び乗るお客さんは、そのまま走り出す。慌てて追いかけるI隊員。ようやく料金清算の話しを出しても「お金はもっていない!急いでいるんだ!」の平行線。結局本部から後請求させていただく運びとなった。

作業中謙虚に対応したというI隊員。その後の怒りを全て吸収してあげたA隊員でした。

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