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開錠しないとき

たまに出くわす風景がある。御客様がインロックしてしまった際、小さな子供も中に閉じ込められてしまう場面。大概は母親で、我々が現場に到着した時点でかなり狼狽している。それもそのはず 中にいるのはまだ一歳にも満たない赤ちゃんだったりする。2~3歳になれば何とか誘導して中から解除する事も可能だが、それもチャイルドシートにベルトで固定されていると自分では外せない。そこで助人の参上 我々はバイクでの移動なので、到着も早い 大事に至る前に開錠してしまう場合がほとんどだ。が、助人のメンバーには暗黙の了解がある。

窓越しに伺う子供の様子が明らかにヤバイ時は、開錠せずに窓を叩き割ってしまう手段を選択するように指導してある。その為のライフハンマーというか、エマージェンシーツールは皆が持っている。

危機的な場面で開錠してみせる事は、確かにカッコいいし大概は数十秒~数分であけてしまう。しかしだいぶ使い込んである車の鍵やセキュリティの高い車の場合、10分~20分というのも当たり前にかかる。これからの季節は特に危ぶまれるが、気温が高いときの車中は衰弱が早い。1分1秒が子供の体調に大きく影響する。カッコいいことは言ってられない。決断を下さねばならない。すぐさま子供から一番遠い窓を割る事になる。勿論御客様には、割った窓代金の弁償は助人がさせてもらう。赤字になろうが高かろうが、とにかく人命第一。

隊員には、ささやく 「フロントとリアのウィンドウだけは勘弁してくれ。ドアウィンドウからにしてね」いまだ実際に行った事はないが・・・

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