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キック・スターター

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CB400SSのジャンプ依頼。現場には若いお客さんと新車の車輌が待っていた。

バッテリー上がりの原因に心当たりがないか聞くと、エンジンのかかりが悪くセルを回しすぎたらしい。新車だとアイドリングが安定しない事があるのでそのせいかな?とで、この車輌はキックスターターが付いているので、それでもかからないか聞くと、キックしている最中に転んでしまったので、それ以上やっていないとの事。確かに右に真新しい傷が…

実はH隊員、キックスターター好き。唯一、オートバイにだけ与えられたスタート方式(多分…そうだと思う…)特にビックシングルを一発でかけるのは、ある種の快感がある。お客さんに承諾を取ってキックでの始動確認をさせて貰う。カチコ カチコ 圧縮上死点を探すコン! 上死点発見ほんのちょっと更に踏み込んでオートデコンプで圧縮を抜くそして一番上からキックを踏む!ブルルーン一発始動「ん~快感!」一人悦に浸っている場合ではないのでお客さんを見るとえも言われぬ顔をしている。「僕、脚力無いから…」とうつむいてしまった。「あ"ーーっ、キックに力は要りませんからー!ほんのチョットのコツです!コツなんです!」「本当にコツだけでかかります?」 まだ信じていない様子。「本当ですとも!」と手でキックアームを持ちエンジンをかけて見せる。「コツさえ分かれば手でもかけられます!」やっとこれで信じて貰えた様で目をキラキラさせて「教えてください!」とお客さん。ここからキックスタートの練習が始まる。20分後、お客さんはコツを掴み難なく始動出来るようになる。大粒の汗にまみれた顔は嬉しさに満ちていた。

そして昔乗っていた最終カラーのGB400TTスペシャルエディションを思い出し、黄昏るH隊員でした。

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