
ベントレー・ターボRの解錠依頼。こちらは車にあまり付いていないタイプの錠が付いていた。車以外でしたらそれ程珍しく無い設計の錠ですが、解錠の殆が車の助人では現場で接する機会が少ない種類になります。僕自身も随分と暫く振りに触れるので新鮮さを覚え作業に取り掛かった。
そう言えばベントレーで思い出す人がいます。それは前職で知り合ったY君。社長の運転手をしていた。本来運転手ではないのですが車好きだからか社長に気に入られたからなのか?ベントレーを運転し送迎をするのが仕事の7割を占めていた。
ある時、社長の機嫌が良かったからなのか、僕の直属の上司と僕を銀座の鮨屋に連れて行ってくれた。勿論、Y君が運転するベントレーで。当時、車に全く興味がなかったので何も考えず乗り込んだベントレー。今となっては勿体ない事をした思う。折角助手席に座ったのだからもっと観察しておけば良かったと。
それはさて置き、社長行きつけの鮨屋に到着。皆車を降りると機嫌の良い社長が「Yも車を止めたら店に来い」と言った。瞬時に状況を把握したY君は満面の笑みで車を駐車場に移動。
果たしていくらするのかさっぱり見当もつかない鮨が出される。早速口に運ぶと社長以下三人の動きが停止。激しく旨い。すると社長が一際硬直の激しいY君に「Y、旨いか?」と問う。Y君、突然の振りに反応できず口を開けたまま更に固まる。「ん?どうした?口に合わないか?」の問いかけにやっとこ正気に戻り、「はい! あ! いえとても美味しいです!特にこのマクラが!!」と言った。大爆笑する社長。「マクラか!お前眠いんだろ?もう帰って寝て良いぞ」と社長に言われたが、「決してそんな事はありません…」とY君は俯き真っ赤になって更に鮨を頬張った。
あれから何年になるのだろう?Y君元気かな?
