東京レスキュー助人サービス株式会社受付窓口03-5809-9677
検索

超激務

超激務に掲載されていた画像

「また、ゴメンね…」

フォード・エクスプローラーのお客さんに会うのはここ3ヶ月で4度目になる。今回も前回までと同様、早朝の依頼だった。以前、仕事の事情をお聞きしていたので昨晩も遅くまで仕事だったは想像に難しくない。目の下にはクマが出来、髪型も乱れたままの姿は憔悴しきっていた。

「ゴメンね、僕だけコーヒー飲んで」

そう言われてお客さんは缶コーヒーの底を空に向けた。その後、コーヒーの缶をマジマジと見つめ大きな溜息。そして目を細め空を見上げた。

「気持ちの良い朝だね」

大きな伸びをしたあと大きな欠伸を一つ。肌蹴たシャツをズボンにしまい、解いていたネクタイを締め直し、胸ポケットからメガネを取り出した。

お客さんの仕事は超激務らしく、仕事が終わった時間によっては自宅へ帰らず車で眠る事がある。深夜でも自宅まで1時間近くかかるらしく、始業時間を考えると一番睡眠を取れるのが会社の駐車場らしい。会社の中で寝た方がいいのではないですか?、と以前聞いた事がありましたが、お客さんは外回りが多いらしく、外にいる間に会社が閉まるので仕方なく車の中で眠るとの事。今朝も憔悴しきった姿を見ると、サウナとかカプセルホテルとか仮眠が取れる場所は他にもあるのでは?と脳裏に浮かびましたが、きっと何等かの理由があり、敢えて車内泊を選択しているに違いありません。喉まで出かかった言葉を飲み込んでエクスプローラーを解錠した。

「毎回、起きて直ぐコーヒーを買いに行って鍵の閉じ込みをしてしまう。今度から寝る前にコーヒー買っておきますよ。もう貴方のお世話にならにようにしないとね」そう言ってお客さんは大きく笑った。そして車内から上着とアタッシュケースを取り出しながら「このご時世、仕事が出来るだけでもありがたいと思わないとね」と言われた。

自分に言い聞かせるかの様に言われたお客さんの言葉が胸に響いた。

受付案内・ご依頼03-5809-9677