
深夜の開錠作業へと出動したんですが、何かの間違いなのか住所どおりに到着するとその場所は大きな廃団地でした。
敷地内には工事用のフェンスで入れませんし周囲の道路にも該当車両は見当たらず、そして何故かお客さんのケータイは圏外なのです。
どうしようもなくお客さんが圏外に気付いてくれるまで待つ事に、住所からだと棟番号までは分かるので何気なくあの辺りかな~?と廃団地を眺めてたんですが、よくよく見るともの凄い不気味です。
一つとして灯りの無い窓、剥がれ落ちたモルタルの壁に真っ赤に錆びたベランダの手すり、伸び放題の夏草が茂っていて何だか本当にこの中から救援要請が来てたらどうしよう?そう考えるとケータイが圏外なのも頷けるような・・・
ボーッと見てたんですが怖くなって視線を逸らします本当に見てはいけないモノでも見てしまいそうでしたんで
どのくらい待ったんでしょうか?空が白んでくると同時に電話のベルが鳴りましたようやく待ちに待ったお客さんからの連絡です。
ミラーに映る離れ行く団地は、先ほどまでの不気味さが薄れて寂しげな佇まいに変貌を遂げて行くのでした。
