
某外車の解錠予約を頂き少し早目に現場へ向かうと、該当駐車場の向かいに朽ち果てかけた長屋があった。
僕が子供の頃を過ごした北海道の地方都市には、かなり大きな砂糖工場があり、同級生数人の親はその工場で働いていた。他所から転勤してきた人達は会社が用意した社員住宅に住んでいて、その社員住宅は今風に言えばタウンハウス。所謂二棟が連なる平屋の長屋でした。保育園の頃から仲良しのY介も、その砂糖工場の社員住宅に住んでいて良く遊びに行った記憶があります。
きかん坊を絵に描いたような僕と、当時身体が弱かったY介は、遊びのシチュエーションが結構違った。僕はと言えば森や川で泥だらけになってましたが、Y介の場合はどうしても室内か自宅前で遊ぶ事が多くなっていた。泥だらけになりたい僕と、それを許されないY介でしたが、何故か気が合い良くY介の家で遊んでいました。
Y介の所は特段オモチャが多い言う事はありませんでしたが、工夫して遊ぶ事にY介は長けてたので飽きる事無く二人で遊んでいたのを良く覚えています。工夫と言えばいまだに記憶しているのは、当時流行っていたウルトラ怪獣消しゴムの新たな遊び方です。ウルトラ怪獣消しゴムと銀玉鉄砲があるとします。僕なんかだと怪獣消しゴムを並べて銀玉鉄砲で撃つだけと何の捻りも無いんですが、Y介は一味違うんです。まずはキングジョーの消しゴムを、頭・上腕部・腹・下半身とカッターナイフを器用に使い、キングジョーの造形に沿って上手に四分割します。分解出来たらそれを組み立てて自立させ銀玉鉄砲で撃つ、ってそれだけなんですがこれがですねぇ無茶苦茶面白い! 銀玉が命中するとキングジョーはバラバラになっるってだけなんですが、普通に並べて打つよりも格段に面白くなるんですね。で、ドカーンと爆発するようにバラけるのが面白いもんだから、ジャミラ、エレキング、メトロン星人と次々に怪獣消しゴムを分解しては銀玉鉄砲で撃ち、バラけるのを見ては二人で馬鹿笑いしたものでした。
朽ち果てかけた長屋を見て懐かしい記憶が蘇りました。今ではスッカリ逞しくなり、嫁+娘三人と横浜で暮らすY介。思い出したら酒を酌み交わしたくなってきたので、暫く振りに連絡を取ってみようかと思います。
