
そろそろ深夜になろうかという頃、繁華街に程近い駐車場よりトヨタ・カローラの解錠依頼。駐車場に到着し待つ事暫し、現れた強面のお客さんは何故だか少しばかり不機嫌な雰囲気。遅い時間に起こった修理代車のトラブルに少し苛立っているのかと思われた。何はともあれまずは解錠と速やかに作業に入った。
鍵穴を覗き始めて数分、あと少しで開くなと思ったところで、突然股間を下から撫で上げられるような感触があった。「のあーっ!!」っと思わず奇声を上げ中腰になり、何事かと股ぐらを見やる。するとそこにはちょこなんと座る猫がいた。顔と体の大きさからするとまだ子供のようです。それは良いとして、もうちょっとで鍵が開きそうだったのに猫アタックでやり直しです。やれやれビックリさせるなよ、とやたら無駄に人懐っこい猫を横に避ける為抱き上げると、後ろにいたお客さんが「あれ?いままでいなかったよねその猫?どこにいたの?お兄さんの猫?連れてきたの??」と夜なのに外さない薄い色のサングラスの奥で、目をランランとさせて矢継ぎ早に訊ねてきた。勿論僕が連れてきた猫ではないので、突然どっかから湧いてきて僕の股間に頭突きを喰らわせたと伝える。すると「随分と懐っこくてカワイイ猫だね~、飼い猫かな~、カワイイねー」と先程までの不機嫌さは消え、お客さんは満面の笑みで猫を撫で始めたのでした。
時々遭遇する必要以上に人懐っこい猫。今回の猫は首輪をしていたので飼い猫に間違いありません。こんなカワイイ猫が夜中にふらふらしてると誰かに連れていかれてしまうのではないかと、先程までの印象とは大きく変わったお客さんと二人、心配しながら代わる代わる猫をモフったのでした。
