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消えた部品

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宵の口、キャデラック・エスカレードの解錠依頼。この車、年式よる違いなのか使用地向けの違いなのか、はたまたグレードによるベース車輌の違いかは分かりませんが、時々ピッキング出来ないキーシリンダーが付いている事があります。

駐車場でお客さんと合流、ピッキング可能な車輌だったので、これから行う作業の説明をし解錠しようとしたところ、「運転席側の鍵が壊れていて使えないんでいつも助手席から乗り降りしてます」とお客さん。それは鍵が刺さらない?回らない?それとも回って開かないのだろうか?少し気になります。助手席側に移動しながら詳しく聞いてみると「刺さるし回るけど手応えがなくてスカスカなんです」との事。シリンダーの後ろが外れているパターンの可能性大です。

という事で助手席から解錠するべく鍵穴を覗いてみると、想像していたのと少し違う風景がそこにあった。鍵穴の中が汚れているので良く見えないのかな?と中を洗浄して今一度覗いて見るがやはり何かがおかしい。若干後頭部に冷たい汗を感じながらも中をつぶさに観察してみると… なんと錠前を錠前たらしめる主要部品が見当たらないのです。この場合、一番に思いつくのが車上荒らし等で破壊されているパターン。でも今回はそれらしい創傷が見当たりません。って事は何等かの事情で中身を抜かれたのか?この事に関してお客さんは何も知らないようです。

これじゃアイスの棒でも開いてしまうと思ったが、偶然なのか必然なのか”鍵を差し込まないと”開かない状態だったので解錠作業は必要でした。

何年かに一度は遭遇する今回の様なキーシリンダー。何かを意図してやっているのかそれとも単なる場当たり的な整備の結果なのか。大切な自分の車として扱っているお客さんの思いを考えると複雑な心境になります。

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