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ルピナス

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昔、癖のある者達が彷徨い、そして狭い谷間の台地に辿り着きます。そこは荒れ地であったが彼らには申し分のない広さ。反対する者は無く皆そこに落ち着く事を決めます。傍からは奇異の目で見られたが、彼らは自らの信念の元、脇目も振らずに耕し続け、貧しいながらも不満のない暮らしを手にする事が出来た。

幾年も経ち、少し暮らしが楽になった頃、ふと腰を伸ばして辺りを見回すと、遠くの草花の一部が枯れているのを見付けた。でも、日当たりは良いし今は土地も潤っている。心配する程の事でもあるまいと考え、また足元に目を落とし種を蒔いた。

それから更に時が過ぎ、再び辺りを見回すと、以前にも増して枯草が目立ち、自らの畑にも傷みが生じている事を目の当たりする。その時になって初めて、以前の温暖な気候ではなくなり、低く重い雲が立ち込めているのを知る事となった。

ある者は空を見上げ嵐に備えるべきだと訴えた。またある者は俯きながら以前と何も変わっていないと言った。また違う者は首筋を舐める冷たい風に、この土地を去る時が来たと予感していた。

どの判断が正しいのかは分からない、然るべき時が訪れるまで。

各々の見解が違う事により意見の分かれる時、呑気な話し合いを続けていると手遅れになる。時間は自分達の都合に合わせてくれない事を肝に銘じ、自らが望む未来へ、同じ方を向いてただひたすら歩み続ける以外に何が必要だろう。痛みを伴う決断をしたとして、それで贖えられるのであらば、それは本望以外の何物でもないはず。

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