社内でジャガーの開錠講座を開いた。ジャガーのカギは、通常のギザギザキーや内溝キーと違って特殊な形状をしている。
もちろんピッキングにて開錠もしてきたが、一部ピッキング以外の開錠方法も用いている。この特殊車両も全てピッキングで開けていこう、というのが今回の趣旨だ。
頭で理解しているものを人に伝えるには、ボンヤリしたものをハッキリさせる必要があった。何となく開けられるのと完全に開けられる、その差はほんのわずかなもので教えてもらうと「なあんだ。そんなことか」となりやすい。でも「そんなことか」と思ってもらうようになるまでに膨大な時間と創意工夫を投入したのは想定外だった。
考えてみれば、世の中ほんのわずかな差のほうが、圧倒的に多いのではなかろうか。いずれ頑張れば良しとして、どんどん後回しになるほうが楽するのに自然な答えだ。もの凄い差があれば多少気構えもしたりするけれど、ほんの、少しの差が、クセモノだというのを気が付いたときには、一瞬涼しい風が頭の中を通り過ぎた。
ほんのわずか、おりこうになった気がするA隊員であった。
