
大田拠点の目と鼻の先にはお寺がある。いつも気に留めずに通り過ぎていたが、今日は足が止まった。
「人は誰でも負い目を持ち、それを克服しようとして進歩する」門の前にはそう書かれている。
「克服しようとして」というところにグッときた。「克服して進歩する」では、誰も見向きはしないだろう。そんな簡単に克服できるんだったら、誰も苦労なんかしない。
負い目はそう簡単に消えるものではなく、一生引きずっていくだろう。その上で、足掻きながらも歩を進めたい衝動は、儚くも尊い。
とても良い言葉だと思う。しかし全体がきれいすぎて、スパイスが足りない感じもする。しばらく考えた後、思わず書き直したくなった。
「人は誰でも負い目を隠し、強がることで腐敗していく」
なかなかの傑作だ。こんな風に書かれたらドキッとするではないか。
