
キャデラック・フリートウッドの解錠依頼。
現着すると、黒いツナギ服の上を脱いで袖を腰で縛り、真っ白なTシャツを着た二十歳くらいの女性が待っていた。出で立ちから業者さんかな?と思ったので聞いてみるとそうでは無く、車の整備する時は何時もツナギ服を着ているとの事。そして、自分で出来る整備は極力自分でするらしい。古い車に乗りコンディションを維持するには、ある程度自分で車輌の状態を把握する必要があるのでと言われた。「な~んて言いながらも、まんま受け売りなんですけどね~」と笑う姿を見ていると、この車が本当に好きなんだな~と言うのが伝わりました。
話が一段落したところで事前確認をし作業の説明。現行以前のキャデラックにはピッキング出来ない錠が付いているので、トライアウトによる解錠方法の説明をする。そして最初の1本目を挿す。とここで助手席の窓が2cm程開いている事に気付いた。お客さんに窓が開いてる旨を伝えると何時も開けているとの事。何故開けているのですか?とお聞きすると、車内の熱でシートレザーが痛むのでは無いか?との心配から開けているらしい。セキュリティー上窓が開いているのは危険だと説明するも、手が入る訳でもないので大丈夫と言われる。いえいえ全く大丈夫くないですとお伝えするもピンとこないらしい。と言う事で解錠方法を変更し危険をご理解頂く事に。敢てありふれたモノを使い一瞬でロックを解除した。
呆然とするお客さん、かなりのショックを受けたようです。ですが、やはりシートの痛みが気になるらしく窓を開けておきたいらしい。これ以上はお客さん自身の判断に委ねるしかありません。ですが、危ないと言う事を少しでも分かって頂けたらとの思いで、「夜一人で車に乗り込んだ時、後ろに暴漢が潜んでいたら?」と聞いてみた。ハッ!となり考え込むお客さん。ちょっと怖がらせ過ぎるような事を言ってしまったかもしれませんが、最近あちらこちらで起こる事件を踏まえると強ち大袈裟では無いと思うのです。
