
宵の口、川口市よりシェビーバンの解錠依頼。
現場は修理工場でお客さんが整備を始めようとしたところでインロック。後付けセキュリティーの調子が悪くその修理で入庫したのですが、ボンネットを開けドアを閉めたら何故かロックされてしまった。壊れかけのイモビアラームがインロックの原因かも?との事。
「トライアウトで開けますよね?」とお客さん。「GM専門じゃないんですが良く修理が入るのでカギの事は理解しています」「ケースバイケースで時間がかかる事も承知済みなのでのんびりやってください」と言われ違う車輌の整備を始められた。折角のんびりと言って頂いたのですが本当にのんびり出来る筈も無く、そそくさとバイクへ工具を取りに戻った。
お客さんはこちらに背を向け70年台位のジャガーを整備している。その隣にはこれまた古いシボレーがボンネットを全開。見上げる頭上にはベンツのお腹が。そしてシェビーバンの後ろにはGMの巨大なエンジンがむき出しで。何だか猛烈にワクワクしてくる。そして余計な事がふつふつと脳裏に浮かぶ。いくらのんびりと言って頂いたにしても散漫で仕事をして良い訳がない。「これではいけない…」と呟き脳裏に浮かんだモノを奥にしまい込む。そして最初の1本目のトライアウトキーを挿した。
強制的にふつふつを押し込めたのは良いものの、暫くするとにょっこりと鎌首を擡げ始める。その都度、目を見開き「集中」と唱え気持ちを整える。そんな葛藤と一人で戦う事22本目のトライアウトキー。クルリとシリンダーが回った。
で、一体どんな見えない敵と戦ってたかと言うとですね、ジャガーの曲線がぁとかシボレーのボンネットの中を覗きたいとかベンツの腹下を良く見たいとかGMエンジンのシリンダー部の梨地に触りたいとかそうです、そうなんです、いつものアレです。もういい加減自分でもヘンタイかと思っちゃいますw
