
バッテリー上がりの為に開けられないドアの解錠依頼。右ドアは壁にピッタリの為、そこから車内への侵入は不可能。そしてそこの他に鍵穴は無いと言う状況。写真では相当ギリギリに見えますが辛うじてカギでドアが解錠でき3~4cm程開ける事が出来る。これ状況でしたら奥の手を用いれば解決は遠くない。
と思ったのですが、あまりにも壁にピッタリの為後ろから回り込んでもドアまでは意外と遠い。手を伸ばしきってカギが開けられるくらい。ですが壁を見て妙案を思い付く。右側の壁にはデザインとしていくつか穴が開いている。この穴を使わせて頂くと行けそうな予感。早速準備にかかる。
ドアを壁で傷をつけないようにクッションで保護し開けたまま固定。その他にも注意すべき所を全て保護した。そして身につけている物を極力脱ぎ身軽になる。準備が整ったところで、おばあちゃんが自宅から出てこられた。そして作業が一番良く見える位置に座り一言。「申し訳ないねぇ、おにいさん」いえいえ全く問題ございませんのでお気になさらずにとお伝えし作業を始めた。
これからどのような状況で作業をしたのかと言いますと、まず車体右側に車に背を向け隙間に入る。壁の上にある穴に右手をかける。靴を脱ぎ裸足で下の方にある穴に右足をかける(お客さん承諾済み)そのまま右手と右足で踏ん張って身体を斜めに持ち上げながら前へ移動。壁に張り付いた状態を維持したまま奥の手を使用する。プルプルしながら頑張っているとおばあちゃんが、「おにいさん、大丈夫かい?」と声をかけてくれた。息を止め踏ん張っていたので返答するのが正直苦しい。ですが、おばあちゃんが気を使って下さったのだから返答しなくてはと、一旦呼吸を整え「大丈夫ですよ~」とお伝えする。再度踏ん張って体勢を作り直すとまたおばあちゃんが一言「おにいさん、鯉のぼりみたいじゃよ」
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一瞬力が抜けて落ちそうになりました。もぅおばあちゃん笑わせないで下さいよ。その後、作業は順調に進み無事にエンジンスタート。お客さんはおばあちゃんと一緒にバッテリー交換へ向かわれたのでした。
それにしてもおばあちゃんの一言は、あの状態の僕にとって凄まじい勢いでツボにハマりました。
