
新潟に程近い市からレクサス・IS350の解錠依頼。現場はお客さんの実家で半地下駐車場のある戸建て。車輌は先頭を少しだけ駐車場に入れる形で止まっていた。
作業を始めて間もなく、解錠まであと一歩の手応えを得たあたりでお客さんの携帯が鳴った。お客さんは電話に出られると話しながら家の中に入って行かれる。「直ぐに戻られるかな?」と考えながらピックしていると勢いで解錠してしまった。ビクっ!!となってシリンダーが少し動いた位置をキープ。 何故一気に開けてしまわず少し動いたところで止めるのかと申しますと、ある一定以上シリンダーを回すと警報が発報してしまうからなんです。鍵はハンドバックの中に入っている為お客さんを待たなければならない。僕が車内から鍵を取り出して警報を止める事が出来ない状況なのです。
ほんの数ミリ解錠方向にシリンダーを回すと発報。逆方向に数ミリ動かすとピッキングを最初からやり直さなければならない。お客さんが直ぐ戻って来られる事を想定し、その微妙な位置をキープ。鍵穴を見つめ暫し待つ事に。
このような状況では「お客さんまだかなぁ」とか余計な事を考えないのが一番。戻られるまでの間、現状を維持するべく心を「無の境地」へ誘う。ですが元来煩悩に苛まれる下々の者。「無」になるどころか色んな事が頭を過る。いかんいかんと自分を窘めるが、その先から「無」とかけ離れた方へ。そんな邪念と戦う最中、耳元でプ~ンと宿敵”蚊”の羽音。うっ!と身構えたその瞬間、目の前で「カチャリ」と音がした。動かしてしまった?っと思う間もなくIS350が大激怒。怒涛の如くラクションが鳴り響く。その音量は何故か通常の1.5倍。心の準備が出来ていなかったのもありますが、その凄まじい音量に飛び上がる勢いで驚いた。
その後、一通りの作業と手続きを終え一段落。落ち着いたところで辺りを見回すと、警報が1.5倍大きく聞こえた理由が判った気がした。それは半地下駐車場がリゾネーターになっていたからではないかと。クラクションから発せられた音が半地下駐車場内で反響し、その入り口から一気に外部へ放出される。そのような条件で音が大きく聞こえたのではないかな?多分そうだと思います。
それにしても僕は全く以て精神修養が足りないようです。早速、心と身体鍛える為近所の藪に突撃し蚊と一戦交える所存でございます。
