
茨城県某所から、フェラーリ360モデナの解錠依頼。
ナビをセットしスルリと常磐道に乗り込むが、ETCゲートを潜った先の合流はヒドイ渋滞だった。牛歩のように進まぬ車列に、どのドライバーも一様に諦め顔。そのうち僕のバイクも真冬の高速上にも関わらずラジエターファンが回りだしてしまった。あまりのんびりとしている訳にも行かないが、如何ともし難い状態は続いていた。確かに渋滞しがちな路線ではあるが、あまりにも進まな過ぎる。このまま果てしなく渋滞が続くのではないかと言う錯覚に見舞われ無意味に気持ちだけが急いた。
もういい加減高速を降りて下道で行った方が早いのではないか?と思った矢先に渋滞の発生源が発覚。トレーラーが路側帯のない本線上に停車し、それが大渋滞の元となっていた。トレーラーの横を通り過ぎるとき、何故に止まっているかの理由が分かった。原因は右前輪はバースト。状況は深刻でホイールは変形し、破れたタイヤがボディーを引っ叩きタイヤハウスも激しく変形していた。結構なスピードで走っている最中に破裂したと思われます。バーストしたトレーラーを過ぎると、さっきまでの渋滞が嘘のように道は快適に流れた。三郷の料金所を越えると更に車の間隔は広がり、後は一気に目的のインターを目指した。
お客さんの自宅へ近付くにつれ、長閑な風景の先から重低音の効いた排気音が聞こえてきた。もしかしてモデナはエンジン始動中のインロックなのだろうか?それとも違う車の音だろうか?ナビに従い進んで行くと聞こえてくる排気音に近付いていく。やはりエンジン始動中なのかもしれない、そう思うと気持ちが逸る。ヘルメット越しにもハッキリと排気音が聞こえた瞬間、陽炎に包まれたフェラーリ360モデナの姿が目の前に現れた。
解錠後、改めて車輌を見るとイタリアンレッドがとても目に鮮やか。そしてなんといってもリアウインドーから見えるエンジンの迫力には圧倒されます。3.6リッターV型8気筒を覆う、赤く塗られたシリンダーヘッドカバーが一際目を引きます。ガバっとかぶりつきでエンジンを見たい衝動に駆られましたが、グっと堪えてお客さんの所を後にした。何故、カブリついて見なかったかと申しますとですね、終いにはウインドーに張り付いてしまうんじゃぁないかと危惧したからなんです。ふぅ~危ない危ない。
