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ナンシーさん

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ゴールデンウイーク某日昼前、軽井沢よりメルセデス・SLKのトランク解錠依頼。激混みが予想された関越は、車が多いながらも詰まることもなく流れいた。高速で遠くを目指す場合、降りるインターや分岐意外をいちいち確認しない方が精神的に楽な場合がある。まだ鶴ヶ島か、まだ花園か、と思ってしまうと気が急いて必要以上に消耗してしまう。今回は上信越の分岐まで余計な事は考えず、走ることのみに集中した。

事前に渋滞情報を加味した最速ルートを隊長に調べて貰うと、碓氷軽井沢で降りるより佐久で降りた方が早いとの事。ちょっと遠回りだなと思いながらも現場に向かっていましたが、帰るときに選択したルートが正しかったと理解。何故ならば帰りに通ったR18の反対車線は延々と激しい渋滞だったのです。

そんなこんなで現場に到着、暫くぶりの下向きトランクを助人クラシックスタイルで解錠。ゆっくりと上がるトランクと同時に立ち上がると、後ろからお客さんの「あ…開いた…」との声が聞こえてきた。インロックから随分と時間が立っていたのでお客さんは疲れてしまっていた筈。現着まで時間がかかった事を丁重にお詫びし、走り去るSLKを見えなくなるまで見送った。

帰り道、昼食を食べていなかったのでコンビニに寄って握り飯を買い、浅間山を見ながらモリモリ食べていると背後からの視線を感じた。振り向くと60代位の男性がこちらを見ていた。じーっとこちらを見ていたので微かなお辞儀をすると、スタスタとこちらに歩み寄り「このバイクって何CC?」と聞いてきた。バイクの排気量を聞いてくる人の事をライダーの一部は親しみを込めて「ナンシーさん」と呼ぶらしい。また「このバイクいくら?」と聞く人の事は「イクラちゃん」とも。あと「何キロでんの?」ってのもよくあるパターンです。基本的に「何CC?」から「いくら?」になって「何キロでんの?」になって「凄いね~」で終わる事が多い。今回のおぢちゃんも正にその通りの流れでした。ちょっと違ったのはバイクのメーターを覗き込み「280km/hでここまでどのくらいの時間で来たの?」ってのでした。ちょwちょwおぢちゃん!そんな速度で走る訳がないでしょ!と言うと「え!出ないの280km/h?」と言うので、このバイクは諸元表を元に計算すると240~250km/h位で頭打ちになるらしですよ出した事ないですけどと伝えた。すると「俺のでも280km/hは出るぞ!この前出したぞ!兄ちゃんの意外と遅いなぁ」とおぢちゃんが言った。どんな凄い車に乗っているのだろう?とおぢちゃんが指差す先の車を見ると、そこにあったのはカローラアクシオ。国産乗用車を最高速280km/hが出るまでカスタムするってのは凄いなぁ、それよりカスタムしてソコまで出るのか?と半信半疑でいると、「あれ?兄ちゃんのメーター280まであるな??」とおぢちゃんが言ってる。え?さっきからおぢちゃんは280って言ってましたよ?と言うと「180と間違えてたよw」と会心の一撃を僕に見舞った。

愛しきかなナンシーさん。人によっては疎ましがるライダーもいるでしょうが僕は嫌いではありません。時々こう言う面白いことがあるので。

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