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瞳を閉じて

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とある駐車場でダイハツ・ミラを解錠したあと、終了報告の電話をしていると、駐車場の入り口に一匹の猫が現れた。その猫は暫くじーっとこちらを見ていたが、僕が電話を切ると同時に走り寄ってきた。一目散にやってきた猫は僕の目の前でゴロゴロと寝転がり愛想を振りまいた。人懐っこいので飼い猫かもしれないその猫に、スッと手を差し伸べると両手両足でジャレついてくる。「まぁなんだかめんこいこと」と僕は全力でジャレるのに付き合った。

撫ぜたりジャレたりを暫くしていると、真ん丸で愛らしい猫の目に何らかの違和感を感じた。ハムハムと僕の手を甘噛みしている猫を良く観察してみると、やはりなんか変。何が変なのだろう?と両脇に手を入れ持ち上げて、顔を正面から見てみると目が真っ黒だった。それは濁って黒くなっているとかではなく、水晶体は綺麗な状態で瞳孔が全開になっていた。いくら日陰にいるとはいえ夜目のように九割方瞳孔が開いているのはおかしい。そのまま持ち上げ日向に持っていくと、猫は目を細め少し口を開き眩しそうな顔をしてうつむいた。

昔、知人女性が交通事故の後、片目の瞳孔が閉じなくなったと言っていた。外傷性散瞳と言うらしい。この猫は両目が等しく開いているので、外傷と言うよりは病気、または治療によるものなのかもしれません。散瞳に関して調べてみると、緑内障や脳動脈瘤、瞳孔を縮小させる神経にまつわるモノなどがあり、自律神経の失調も要因の一つとか。果たしてこの猫の散瞳の原因は? それは分かりませんが頗る元気なのでいずれ良くなるでしょう。

調べていて見つけたのですが、平井堅さんの「瞳をとじて」という歌のタイトルで、「目を閉じるのなら分かりますが瞳を閉じるってどうやるんでしょう?」ってのが質問サイトに書いてありました。何の疑いもなく瞳を閉じる=目を閉じると思っていた僕には衝撃的な質問です。日本語は難しいっすね。

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