
アルファロメオ・GTの解錠依頼。お客さんのご本人確認の為、免許のご提示をお願いした際「こんな車に乗ってますが実は年寄なんですがヨロシイですか?」と笑いながら言われた。突然の”フリ”に少々戸惑っていると「いや~恥ずかしいならが今年で還暦なんですよ」と照れ気味に免許証を僕に渡された。
「セダンは性に合わなくて」そう言われるお客さんはとても還暦には見えず、年齢を高く見積もっても50代前半にしか見えなかった。「最近のハイブリットも乗ってみましたが…どうもエンジンの鼓動を感じないのはつまらなくてさ」と言われると僕を真っ直ぐに見詰めニヤリと悪戯っぽく微笑んだ。そして「バイクも一緒じゃないかな?これが電気で走ったらさぞつまらないと思うんだけど?どう?このバイクの良いところはV型4気筒でしょ?」と僕のバイクを指さされた。バイクの事も良くご存じのお客さんはアルミのダイキャストメーカーにお勤めで「浜松にいた頃はバイクの各メーカーさんを回りましたよ」と言われたてました。お客さんの会社はバイクの部品も作っているらしく、それで詳しいみたいです。
「最近は環境の事があるからなかなか難しいとは思うけど、僕は可能な限り内燃機関の持つ魅力を肌で感じたいと思ってます」
最後に言われたお客さんの言葉がとても耳に心地良い。自分に偽りや妥協を許さないその姿勢。あぁ僕もそんな大人になりたい。
