
つい先日の事、昼過ぎに中禅寺湖畔からアウディの解錠依頼が入った。その日東京は気温が高く、結構な薄着の春装備でバイクに乗っていた。ついついそのまま日光へ向かいそうになったけど、中禅寺湖へ辿り着くには、かの有名な「いろは坂」を登りきらなければならないのを思い出した。そう言えば坂の上は結構な標高だったような?そうなると薄着では凍える可能性が無きにしも非ず。と言う訳で汗をかきながらも冬装備を着込み、厚手のグローブとネックウォーマーを荷箱に入れてから高速に乗ったのでした。
道すがらの高速は激しい横風。それをバイクと荷箱付がまともに受けて翻弄される。地面と平行に真横を向いて、ゆらゆらと揺れるどころかピクリとも動かない吹流しを見た時は、一車線飛ばされるんじゃないかと言う恐怖を通り越して、なんだかへらへら笑いそうになってしまった。
そんなこんなで何とか東北道から日光道に入ると幾分か風は弱まった。ホッとしたのもつかの間で、今度はどんどんと気温が下がり身体が冷えて行った。冬用のグローブでも冷えて感覚が遠くなる指先、冬装備で来て良かったと本気で思った。
日光道の終点清滝で下り、上りのいろは坂に入ると、辺りの路肩は雪に被われていた。一応路面は乾いていたが、雪解け水が日陰で凍っていてもおかしくはない雰囲気だったので、慎重に九十九の坂を登って行った。
条件が良ければとても楽しい道の筈なのになぁ…とか考えながらも何とか山を抜けて中禅寺湖へ到着。すると開けた湖畔は横殴りの吹雪でした。頭上は晴れているのですが、あまりの強風で山頂から雪が飛んできて、それが吹雪になっているんです。もうですね、グローブを取った瞬間に指先がかじかむ位の吹雪です。合流したお客さんと話しをする間も、常に揉み手をして温めてないと、あとの解錠作業に支障が出そうな感じでした。
4月になって随分と暖かくなりましたが、山の上はまだまだ冬が名残惜しげに顔を覗かせます。バイクで峠に行かれる方は、ブラインドコーナーと日陰には十分注意して下さい。
