
とある施設の駐車場で、超困難と思われる案件をナンとかカンとか解決した後、あまりの喉の渇きに500mlの水を一気飲みした。ところがそれでも水分が全然足らず、更に500mlスポーツドリンク追加で購入、チビチビ飲みながら一息ついて放心していた。少し落ち着いたところで何となく周りを見渡すと、ベントレーのフライングスパー(コンチネンタルだったかも?)が停まっているのに気付いた。通常だったら怪しまれない程度に近付いて観察するのですが、今回は流石に消耗しすぎていたので動く気が起きず、遠くから眺めるだけだった。
暫くすると若い男女がやってきて、駐車している車を見ながらその車輌について話しをしていた。二人とも車が好きらしく、フロント周りを見ただけでメーカーや車種を言い当てていた。結構な車好きみたいなのでベントレーも分かるかな?と興味津々で僕は聞き耳を立てた。
男「俺今度これ買おうかと思うんだよな」女「これって若槻千夏が乗ってたヤツ?」男「そう」…あれ?若槻千夏さんてベントレーに乗ってたの?女「これって他のメーカーの同じクラスのより少し安いんでしょ」…えっ?そんな安いって言える金額じゃなかったと思うよ…男「そうなんだよね。だから俺も買おうかって思ってんのさ300C」…300Cってクライスラーの?そう言えば何となく似てなくもないような…女「…300Cってクライスラーだっけ?こんなマークだった?」ボンネットのベントレーマークに気付いてクライスラーじゃない事に気付いたもよう。男「え?クライスラーでしょそのマーク」女「ええ~っそう~ぉ?なんか8かBに見えるよ?」男「8かB?」女「うん…多分Bかなぁ?」男「それはきっと”ブ”ライスラー(笑)」 そう言って男は笑った。女「なによそのブライスラーって(笑)」 女も笑った。ケタケタ笑う二人が僕の目の前まで来た。そこで何となく男と目があったので小声で「あの車はベントレーですよ」と女に気付かれないように囁いた。それを聞いて男は「はっ!」となりニヤリと笑う。そしてありがとうの意味で小さなチョップを作った。
通り過ぎて行く男女を目で追っていると、男「あの車良く見ると300Cじゃ無かったわ」女「なんかエンブレムが違うもんね。あれなんて言う車??」男「あれは”クライスラー”の”ベントレー”って車種だと思う」
違うよーーーーーーーーおおおおおぉぉぉぉそうじゃないんだよぉぉぉぉおおおおおぉぉぉぉ
追いかけて訂正したかったが如何せん僕は疲れ切っていて動く気力がなかったのでした。
