
BMW・318iワゴンの鍵はあるけどドアが開かない案件。
突然リモコンが利かなくなったので唯一の鍵穴にキーを挿して回してみたが開く気配がないと言われるお客さん。鍵をお借りして回してみたが仰る通りで全く開く気配がない。鍵は軽くクルクルと回るだけで何の物理的手応えも電気的スイッチの作動もなかった。機械部のトラブルがあるのは間違いありませんがバッテリーも上がってないかな?と考えたが、運転席のインパネにはセキュリティー作動を表す赤いランプが元気よく点滅していたので、バッテリー上がりの可能性は低いと思われます。では何故キーを回しても集中ロックが作動してロックが解除されない? これはキーシリンダーのメカニカルな故障部分の後ろに電気的なスイッチがある為としか想像が出来ません。
機械的な部分は元々壊れていたとして、バッテリー上がりでもないのにドアが開けられなくなった原因が分からない。今まではリモコンで開け閉めしていて問題を感じていなかったって事は、消去法で考えるとリモコンの故障か電池切れが最も疑われます。そこで、過去にリモコンの電池交換したのはどの位前か聞いてみると、車を買ってから一度も交換した事がないとの事。これは電池切れの線が色濃くなってきました。
電池の電圧を測るべくお客さんの承諾を得てリモコンを分解してみると、ボタン電池のCR2016が2重で入っていた。この電池は3vなのでそれを2枚重ねの直列で使っていると言う事は6vで駆動していることになる。手前の1個目の電圧を測ると2.5vで奥側のを測ると0.5v。あれ?なんか測り間違えたかな?とテスターの電源を入れ直して今一度測ってみるが、何度測っても奥側の電池は0.5vと表示された。リモコンが動かなくなった原因はこれかもしれません。では電池を交換すればドアは開くのか? リモコンの故障も考えられなくもないが、この状況ならばまず電池交換を試してみる必要があります。と言っても都合よくCR2016は持っていません。買いに行ってくるべきか?と思った所で、テスターの電池が3vのCR2032だったのを思い出した。ボタン電池の数字4桁は直径と厚み表しています。2016なら直径20mmで厚みが1.6mm、2032なら直径20mmで3.2mmなります。理論的には6vにすればリモコンは動く筈なので、テスターの電池を取り出して電圧2.5vの電池の上に乗せて直列。デフォルトより1.6mm程厚くなっているので裏蓋は軽く重ねるだけ。そしてリモコンの解除ボタンを押してみると… ガチャリとロック解除音と共にピピっとアンサーバック、無事にドアが開いたのでした。
ここ10年程で普及目覚ましいリモコンキーやスマートキー。車のバッテリー上がりと共にリモコン電池のトラブルが増えるもこの時期の特徴になっているような気がします。車輌によってはあまり目にする機会の多くないサイズや電圧の電池を使っている場合もあります。な~んか反応が鈍いような…?と感じたら電池の点検、若しくは電池交換の準備をされた方が宜しいかと。また最近はイモビライザーの事もありますので、電池が切れた時のエンジン始動方法等も一度マニュアルで確認しておくと後々安心かと思います。
