
深夜、某複合施設の駐車場からトヨタ・ヴィッツのバッテリージャンプのご依頼。ガランとした巨大で真っ暗な空間の柱の陰にポツネンと停まるヴィッツ。中には母娘のお二方が不安そうに待っていた。
ボンネットを開けて状況をお聞きすると、「ここへレイトショーを観に来たんだけど、上映時間ギリギリになって慌ただしく車を離れたので何かを消し忘れたのかもしれない」との事。室内灯かスモールを消し忘れたのかなぁ?と思いながらもバッテリー電圧を測ると12.5v。一見問題ない感じだけどバッテリー端子に青い粉状のサルフェーションと思われる付着物が僅かにある。バッテリーの使用年数をお聞きしてみたが、車は旦那さんが管理しているので分からないとの事でした。
残電圧が異常じゃなくてもバッテリーの劣化が進んでいたりすると、容量(時間率)低下を起こしエンジンを始動出来ない事があります。見せかけの正常値とでも言いましょうか、一見問題なさそげだけど、エンジンをかけようとセルモーターを回した瞬間に極度の電圧低下を起こしたりする場合があります。なので確認の為お客さんにエンジンをかけようとした時の挙動を伺うと、以外にも全くの無反応との事。カチっとかビーーーーとか鳴りませんでしたか?とお聞きしても「一切の反応が無いんです…」と更に不安そうな顔をされた。
残電圧からすると室内灯位は付いても良い筈だとイグニッションを回してみるが何故だか回らない。変だな??と懐中電灯で車内を照らしてみると、ハンドルが90°横を向いていた。むむっ!どうやら原因はこれのようです。
レイトショーに遅れそうなので慌てて車を降りる時、誤ってハンドルを回してしまいハンドルロックがかかってしまう。お客さんはそんな機能があるとは知らないし、ましてやそのハンドルロックがかかっている際のテンションがキーシリンダーの回転を阻害する場合がある事も知りません。なので今回の状態だとバッテリー上がりと勘違いされても仕方がないかと思われます。と言う訳でハンドルロックを解除してイグニッションを回すと問題なく自力始動が出来たのでした。
稀にあるハンドルロックに起因するトラブル。イグニッションが回らない時はハンドルを軽く左右に切りながらキー操作をしてみて下さい。ハンドルロックが原因なら解除される場合がありますので。
