
強い雨が降る夜半、東京近郊某所より高級ミニバンの解錠依頼。現場に到着するとまさに【騒然】と言う言葉がピッタリの状況だった。
まず駐車場と隣接するマンションに多くの警官がいて慌ただしく動き回っていた。次に駐車場の横にある、町の集会場のような所に灯光器が取り付けられ、目がくらむ光の中、7~8名の人達が何かをしていた。続いて依頼車輌が後方駐車の駐車場に逆向きに停まっている上、枠内からはみ出そうなくらい曲がっており、尚且つヘッドライトが点きっぱなしになっていた。そしてその隣の軽自動車のフロントガラスが割られ、車の前に割れたレンガが落ちていた。「何かあったんだ」とマンションを見上げると、2~3Fの間にある階段踊り場の窓ガラスも割られ、そこで警官が写真を撮ったりメジャーで測ったりしていた。
周りの慌ただしさを感じながらもお客さんに電話をかけるが、これが一向に出て頂ける気配がない。5分程かけ続けてみたが全く無反応。仕方がないのでアシスタントさんへ現状を伝えると代わりに連絡を取って下さるとの事。暫しその場で待機となった。
激しさの増す雨の中、警官の動きを眺めていると、集会場にいた方に「あなたはそこで何をしているのか?」と声をかけられた。余計な個人情報は言えないが、自分が何の為にそこにいるのかを言わないと無駄なトラブルに発展する恐れがある。最低限の情報として「駐車場にある車のトラブルで来た業者です」とだけ伝える。すると住民の方に「そこの○○さん(お客さんの名前)の車の鍵?」と言われた。あれ?知ってるのか?と沈黙していると「私は○○さんが住んでいるマンションの大家なんですが、○○さんは電話に出ないでしょう?今警察と話しをしているので出られないと思います。代わりに私が呼びに行ってくるので少し待っていて下さい」と大家さんがお客さんの元へ行って下さったのでした。
解錠を終えてから教えて貰えたのは、複数の外国人がマンションと駐車場で暴れたという事。その際に踊り場と軽自動車の窓ガラスを割って行ったらしい。それを車で戻ってきた時に目撃したお客さんが慌てて車外に出たところでインロックしてしまったようです。
今回の現場は治安が悪いと言われる一帯ではあるが、正直あまり実感が無かった。そもそも夜に近付く事がなかったからかもしれない。そう言えば以前、その地域で信号待ちをしていると突然暴行を受け、車とかバイクを奪われる事件があったとニュースで見た記憶もある。気を抜いていると無駄なトラブルに巻き込まれかねません。今後その付近に行く時は注意するに越したことはないと思った雨の夜でした。
