
8月某日、その日も猛暑日、真上から照りつける太陽は容赦なく、肌にまとわりつく湿度は指数が示すより不快の度合いが高い。逃げ場がない息苦しさの中、いくらバイクで走って風を受けたとは言えこんな状況では全く涼しくはありません。逆に熱風を受ける分、どんどん体力が奪われ疲弊して行きます。
そんなうだる暑さの昼下がり、ちょいと遠方まで解錠に行った帰りは心身ともにシワシワになっていた。「早く拠点に戻ってアイスでも食べよう…」とアイスの在庫を思い出しながら住宅街を走っていると、細い裏道の真ん中で小学低学年くらいの男子数名が地べたで車座になっていた。見た瞬間、元気だなぁと思うよりも「そんなとこ座り込んでいて大丈夫か?」と少し心配になる。でも各々ペットボトルを持っているようだし、わいわいと元気に話しをしているので大きなお世話かなと。
余計な心配は必要無さそうだけど、それにしても不必要に道を塞がれるのは邪魔である。車の往来が少ないとは言え危ないし。子供達は皆、胡坐をかいて座り込んでいるので急に動く事はないだろうけど、それでも超ゆっくりと、そして極力子供達から離れて通り過ぎようと近付く。するとこちらに背を向けていた一人が振り返り、おもくそ僕を指差して
「あーーーっ!不審者だーっ!!」と言うではないか。
おいこらガキンチョ、ジェントルーに通り過ぎようとした無害なオジサンを指差して失礼にも程がある。バイクだってホンダが熊本工場で作って出荷したまんまの姿だ。このまま即車検が通るノーマル、いわゆる吊るし状態だ。なのに何そのヒドイ言われは。不審者ってあんまりだ。
若干イラッと(暑さのせいです笑)としたけど、何も聴こえなかった風を装いスルー。通り過ぎてからミラーを見ると皆が指差して「不審者ーっ」と合唱していた。
拠点に戻り「子供にヒドイ言われを受けたわー」と独り言を呟きながら玄関の鏡を見ると、そこにいたのは自分で言うのもなんですが不審者でした。あ、いえ、自分の名誉の為に言い訳しますが、ジェットヘルメットにレスプロマスク、それにサングラスをかけていると見方によっては不審者のステレオタイプに当てはまらくもないと思っただけです。でもまぁそう考えると子供の反応は当然と言えば当然ですかね… いやいや、それとこれとは別の話し、いきなり指差しを受けて不審者と言われる筋合いはない、その失礼は承服しかねる!と憤慨しながらアイスを食べました。美味しかったですアイス。
