
先日のバッテリー上がりの現場でのこと。現在ではトラックのイメージが強い「いすゞ」の、117クーペという車の対応でした。
117クーペというと、1968年から1980年ごろまで販売されていたいすゞの高級車で、当時はその完成度の高さから「10年で2%の人しか手放さない」という驚くべき統計が出たとか。現在も根強いファンが多く、歴史的な経緯や今なお続く人気を鑑みると、まさに名車と言って差し支えないでしょう。
私はそんな117クーペの印象から、きっと車が大好きな壮年のオーナーがずっと大事に乗っていた車なんだろうと思っていました。
ところが現着すると、待っていたのは「実は、初めて乗る車がこれなんです。バッテリーとかもよくわかってなくて…」と言う、若い男性。話を聞くと、「そもそもペーパードライバーだったところから、この車に一目ぼれして衝動買いしてしまった」ということらしく、バッテリー上がりどころか、現在、この車におけるすべての現象が初体験なんだとか。
バッテリー上がりとはどういうことなのか、どういうことに気を付けなければいけないのか、ひとつひとつ説明していくと何度も強く頷き「そういうことか!」「なるほど!」と興味津々で聞いてくださるので、ついつい私も話が長くなってしまったような気がします。最後は「いろいろ教えて頂いてありがとうございます!」と爽やかに走っていきました。
若さゆえの特権、と言ってしまうのは簡単ですが、それは逃げかもしれません。自分より若かったとはいえ、実際の年齢はさほど離れていなかったでしょう。「一目ぼれしたから」「カッコいいと思ったから」「気に入ったから」と後先考えずに購入したことを本人は少しだけ後悔していましたが、それでもその車が大好きなことは伝わってきます。半年以上もバイクの購入を迷っている私にはとても眩しく、羨ましく思えました。
